全国的にコメ不足が叫ばれる中、大分県佐伯市では天候の影響で早期米の田植えが進まず生産者を悩ませています。
佐伯市木立地区では毎年この時期に早期米としてコシヒカリの田植えを行っています。しかし、今年は田んぼに水がはれない異常事態に。その原因となっているのが雨不足です。

(永田不二男さん)「雨が少なかったときはあるけど、ぎりぎり田植えができていた。今年はもう無理。だからもう普通作だけにするか、休耕するか、どっちかです」
雨不足によって木立地区では75ヘクタールの田んぼのうち半分以上にあたる45ヘクタールで作付けができていません。
木立地区の一部は大中尾ダムの水を稲作に使用していますが、この1か月の佐伯市の雨量は平年の4割程度にとどまっています。

ダムの貯水率は例年30%から40%はありますが、今年はわずか3.2%で深刻な水不足に陥っています。
木立地区で早期米を手がける木原六博さん。4月13日に雨を見込んで田植えを行いました。ところが、水不足は解消されず現在は4トンタンクの散水車をレンタルして川からくみ上げた水を水田に注いでいます。
(早期米を手がける・木原六博さん)「水位を1センチ上げるためには4トンタンクで4回川を往復する。それを2日間で大体25~30回する。これから管理が大変になってくるので、水が常に出る状況じゃないとずっと借りなきゃいけない」
雨の影響がある早期米は佐伯市の稲作全体の6%程度となっていて、年間の収穫量への影響は少ないとみらています。ただ、生産者にとっては5月から始まる普通米の田植えまでに水不足が解消されるか不安が募る日々が続いています。