時計大手のカシオ計算機は、トップを交代する人事を発表しました。時計ビジネスが成熟するなか、事業構造の改革を進めます。
カシオは現在の増田氏が社長を退任し、取締役常務執行役員CFOの高野晋氏が社長に就任する人事を発表しました。
カシオは1957年の創業以来、経営面での舵取り役を担った長男の樫尾忠雄氏や、計算機の開発を主導した次男の樫尾俊雄氏ら「樫尾4兄弟」が中心に設立した会社で、主に創業家が経営の中枢を担っていました。
いまの社長の増田氏は初の創業家以外からの社長として2023年4月に就任しましたが、わずか2年での交代となります。
カシオ計算機 増田裕 一社長
「社長就任1年目の23年度、ロシア・ウクライナ情勢や中国経済の長期低迷など世界的な市場環境変化の影響を受けて、当社の基幹事業である時計・楽器・辞書、この3事業は厳しい事業環境にさらされました。次なる成長にはまず、当社の抱える事業構造課題を解決することが最優先であると考えて、構造改革に着手しました。構造改革がひと区切りつき、カシオが成長軌道に乗る土台が整ったこのタイミングで年齢的なことも考慮し、次の世代にバトンタッチするのが良いと考え、社長を退任することを決断いたしました」
カシオ計算機 高野晋 次期社長
「受けたからには増田の改革路線を引き継ぐとともに、更なる成長、かつてのカシオの成長力をぜひ回復させたいというふうに思っております」
高野氏は、今年6月に開催される株主総会を経て、正式に社長に就任します。
一方、カシオは中国やタイの工場で電卓や時計などを生産し、アメリカに輸出していますが、会見ではアメリカのトランプ政権による関税措置の影響についての質問も上がりました。
カシオ計算機 増田裕 一社長
「トランプの関税に関しては、それなりに影響はあります。ただ非常にですね、先が読めない話なので、しばらくは米国にある在庫がございますので、そこである程度、回していけるというところですね。やはり全体を見たときに今の動きを捉えながら、できるだけ柔軟に対応できるように」
今後も状況を注視し、アメリカへの出荷停止などを含め、対応策を検討していくとしています。
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