“風邪”の患者数把握にメリットは?医師が語る狙い「注意喚起や治療薬の準備に繋がる」

昭和医科大学病院 相良博典病院長
「重症化リスクのある呼吸器感染症の流行の兆候を、早期に察知しようということだと思います。高齢者などのいわゆる『免疫弱者』にとっては、『こういうウイルスに注意をしよう』という注意喚起に繋がっていく。治療薬をどう準備すべきかに関しては、非常に重要な情報になる」

岡村記者:
昭和医科大学病院の相良病院長によると、「これまでインフルエンザや新型コロナ以外は流行を把握するのが難しかった。しかし、いわゆる風邪全般を把握することによって、重症化リスクのある患者への注意喚起治療薬を適切に準備することに繋がるのではないか」と言います。

井上キャスター:
ウイルスの流行に早く気がついて、早く対処することができそうですね。我々の生活に影響はあるのでしょうか。

岡村記者:
出勤や登校への制限、医療費の負担、病院などの面会は今まで通りで、私たちの生活への影響は特にありません。引き続き、手洗いやマスクの着用といった基本的な感染症対策をしてほしいとのことです。

井上キャスター:
コロナ禍を考えてみると、初期対応ががしっかりとできていれば、もう少し早い段階でパンデミックを抑えることができたのではないかという教訓があります。だからこそ、日本もしっかりと感染症の流行を把握していこうという流れのようですね。

お笑い芸人 サバンナ 八木真澄さん:
受診したくても、病院もいっぱいで受診できず、お医者さんも疲弊されていたので、風邪が5類に分類されることで整理されるのかなと思います。

井上キャスター:
人数をFAXで送って報告するなどといったアナログのやり方だと、かえって現場が疲弊することも考えられます。日本の医療機関のデジタル化の必要性も感じます。

岡村記者:
新型コロナウイルスのとき、最初は全数把握だったので、そのあたりは大変でしたが、今回は全国3000の内科・小児科と一部の医療機関の報告になります。厚労省としても、将来的にはデータベース化していきたいようです。