長野県で先週18日に発生した最大震度5弱の地震。大町市では、国の重要文化財の仏像が破損したほか、これまでに屋根瓦が落下するなど、住宅40軒以上で被害が確認されました。
18日の午後8時19分ごろに発生した県の北部を震源とする地震。大町市、筑北村、小川村で震度5弱を、長野市、松本市、安曇野市などで震度4を観測しました。
森記者レポート:「JR松本駅です。地震の影響を受けてすべての運転を見合わせるというアナウンスが流れています」

週末の夜に起きた地震。松本駅を出発する全ての列車で一時運転を見合わせ、周辺は混乱しました。
利用者は:「タクシーで帰ろうかと思ったがすごく並んでいる。どうしようか 何も考えていない」
大きな被害は確認されませんでしたが、山形村では男性が避難する際に転倒し足に軽いけがをしました。
震度5弱を観測した大町市八坂では。
丸山記者レポート:「石積みが数メートルに渡って崩れています。一つひとつの石もかなりの大きさです」
道路脇の石垣が崩れ、一時、道を塞ぎました。
その後も最大震度4を2度観測するなど地震が相次ぎました。
震度5弱の地震の発生から一夜。被害の状況が明らかとなってきました。
小口記者レポート:「のり面の石垣が崩落した現場です。近くの土蔵では瓦が崩れています」

建物に残された地震の爪痕ー。
大町市によりますと、住宅14軒で屋根瓦が落下。
このほか道路の石垣や土蔵の瓦が崩れたり、壁に亀裂が入るなどの被害が多数、確認されました。
住人インタ「本当に今までにないぐらいの突然押されたような揺れでした」
住人インタ「だいぶ揺れてましたね。眠れなかった」
さらに、こんな被害もー。
小口レポート「こちらの寺では国の重要文化財に指定されている木像が倒れてしまいました」

大町市八坂の覚音寺では、国の重要文化財の仏像が倒れ、破損しました。鎌倉時代初期に造られたとされ高さは168センチ。地震で台座の根元から倒れ、頭の部分が割れました。
覚音寺の住職:「悲しいことだけど現実。再興に向けて全力を尽くすということだけ」
SBCが震度4以上を観測した市町村に確認したところ、屋根瓦の落下など住宅の被害は大町市で14軒、松本市で11軒、安曇野市と生坂村で5軒などこれまでに43軒に上っています。
また石垣の崩落や墓石の転倒なども確認されています。