「海の管制官」の一日 4交代制で勤務

ここで働くのは刻々と変わる海と船の状況を見極め、乗組員に的確な情報を伝えて安全を守る「海の管制官」
関門マーチスでは、4つの班が日勤・夜勤・明け・休みのローテーションで働いています。

別府大悟さん(40)は、海上保安官になって20年。
この日は日勤で、午前8時45分に打ち合わせが始まりました。
「13時、六連島の北から戸畑入港。5万トン」

夜からの引き継ぎを受け、特に注意が必要な大型船の情報を共有し、管制業務がスタートしました。

「関門海峡海上交通センター」 別府大悟 運用管制官
「貴船の最大速力と最大喫水をお願いします」
「12ノット、3メートル20ですね」
喫水とは、海に浮かんだ船の船底までの深さのこと。

世界各国から集まる船と交信し速力や喫水を確認します。

潮の流れや他の船などの情報を提供し航路や速度の調整を要請することで安全に航行できるようにすることが主な仕事です。

「関門海峡海上交通センター」 別府大悟 運用管制官
「追い越しはちょっと厳しいですよという話をしてじゃあ追い越しやめますと、きれいに1列に並んで走っているのを見ると、ゾワゾワっとしてこれ気持ちいい」
「あなたの英語は不完全」ショックを受けて猛勉強
別府さんは管制官になりたてのころ、船の乗組員から「your english is broken(不完全な英語)」と言われショックを受けました。
その後 英語を勉強し、初めて通じた時に管制官としてのやりがいを感じたといいます。

今では、頭で考えなくても外国の乗組員とスムーズにコミュニケーションをとれるようになりました。