東京・池袋で車が暴走し11人が死傷した事故から、きょうで6年となりました。妻と娘を亡くした遺族が、事故現場近くの慰霊碑で追悼しました。

2019年4月19日、豊島区東池袋で車が暴走し、松永真菜さん(当時31)と長女の莉子ちゃん(当時3)がはねられて死亡したほか、9人が重軽傷を負いました。

遺族の松永拓也さん(38)は、加害者の飯塚幸三元受刑者と刑務所で面会し、その後、飯塚元受刑者は去年10月に死亡しました。

事故から6年となるきょう、松永さんら遺族は現場近くの慰霊碑に献花し、事故発生時刻に両手を合わせました。

松永拓也さん
「飯塚さんと面会できたことで、僕も前を向くことができた。あなたの言葉を無駄にしたくないよ、と。彼なりの苦しみとか、交通事故加害者というものの解像度を僕も上げることができた。だから僕は、彼の言葉や経験も無駄にしたくない。残念ながら彼はその後亡くなってしまって、できることならもっと色々な事を話してみたかったけれど、僕は彼が自分の後悔や言葉というものを、経験というものを僕に託してくれたと思っている」

松永さんは高齢ドライバーの問題について、「免許返納は手段でしかない。世代間の対立ではなく高齢者に寄り添った上で、地方では交通手段などのインフラの整備を議論してほしい」と訴えました。