
10月22日、那覇空港に到着された天皇皇后両陛下。
最初に訪問されたのは沖縄戦で激しい戦闘が行われた、糸満市摩文仁。両陛下がお二人そろって沖縄で慰霊をされるのは25年ぶりです。
沖縄戦で犠牲になったおよそ18万人が眠る『国立沖縄戦没者墓苑』で両陛下は花束を手向けて参拝されました。このあと遺族一人ひとりに声をかけ、「どなたを亡くされましたか」などと話しかけられました。これまで上皇ご夫婦の慰霊にも立ちあってきた遺族はー

沖縄戦で家族5人を亡くした 照屋苗子さん(86)
「表情から私が感じたのは、上皇ご夫妻のお心を引き継いでいらっしゃるんだなと。ひとりひとりに、長時間、長く声かけをしてくださったので、遺族の1人としては感謝を致しております」
その後『平和の礎』を視察し、平和祈念資料館では沖縄戦で家族を亡くした人の証言集などをじっくりと読まれていました。
両陛下は初日を終えた感想を侍従を通して寄せられ、「静かに燃える『平和の火』の前に立ち、青く広がる太平洋を望みながら、沖縄戦の悲惨さや、私たちが現在、享受している平和のありがたさを思い、改めて平和の大切さを心に刻みました」などと述べました。
2日目の23日、両陛下は宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで行われた『美ら島沖縄文化祭』の開会式に出席しお言葉を述べられました。


天皇陛下
「地域や世代を超えた交流の輪が広がるとともに、広く国民の間に沖縄に対する理解が一層深まる大会となるよう期待しています」
文化祭では沖縄の多様な伝統文化や、県出身のアーティスト三浦大知さんと高校生の合唱などが披露されました。
その後、関連するイベントの三線の練習や壁画を作るワークショップなどをご覧になり即位後初めてとなる沖縄訪問を終えられました。