中国とアメリカの貿易摩擦が激化するなか、中国の景気の先行きの不透明感が増しています。こうしたなか、政府が力を入れようとしているのが人型ロボットの開発です。その狙いは。
記者
「こちらのロボットですが、器用にサッカーをしています」
先月下旬、北京で行われたイベント。注目を集めたのは人型ロボットです。
腕立て伏せをしたり、音楽に合わせて踊ったり、こちらのロボットはこんなことも。
「私はチョキであなたはグー。あなたの勝ちです。すごいですね」
このロボットは人工知能=AIを搭載し、会話だけでなく、家事もこなすことができます。今年、量産を始める予定です。
ロボット企業の担当者
「今後は労働力不足が問題になると思います。人型ロボットは人間の労働力を補完して、いろいろなことをするはずです」
急速に進む人型ロボットの開発。背景にあるのは「少子高齢化」です。
中国の生産年齢人口は去年、およそ8億5798万人でしたが、今後10年間で7000万人近く減ると予想されています。
料理を盛りつけたり、自動車工場で協力しながら部品を運んだり、さらに警察官の役割も。これまで人が行ってきたこうした作業を、これからは人型ロボットが担うようになるかもしれません。
北京市民
「期待しています。年をとって子どもがそばにいない場合、トイレに行くときに助けてもらえると思います」
「(ロボットに)話し相手になってほしいです」
中国政府は人型ロボットについて、2027年までに「製造能力を大幅に向上させる」という目標を掲げています。
さらに、政府にはロボット産業を経済の起爆剤にしたい思惑もあります。
中国政府がきょう発表した1月から3月までのGDPの実質成長率は、去年の同じ時期と比べてプラス5.4%。政府が掲げる「5%前後」の目標を第1四半期は達成しましたが、今月に入ってアメリカとの貿易摩擦が激化していることから、景気の先行きは不透明感が増しています。
しかし、中国政府は強気の姿勢を崩していません。
中国国家統計局 盛来運 副局長
「中国には外部の挑戦に対応する底力と自信・能力があり、経済発展目標を必ず実現することができる」
中国でロボット産業に従事する企業は45万1700社に上り、4年間でおよそ3倍に成長。本格化する人型ロボットの開発は労働力不足の解消と経済の起爆剤という2つの期待に応えることができるのでしょうか。
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