山国信州で、ある高級食材をふんだんに使ったフルコースが完成しました。
足かけ10年!期間限定のぜいたくな料理の可能性に迫ります。

信州の南・阿智村の山奥を訪ねると、そこには手作り感満載の「いけす」が!
地元に住む池野大樹さんが養殖する「チョウザメ」が泳いでいます。

チョウザメを養殖 池野大樹さん:「これがシベリアチョウザメで3キロくらいかな。3.5キロ~4キロくらいがこの魚の食べごろです」

新たな名産品にしようと10年ほど前から養殖を始めました。

チョウザメを養殖 池野大樹さん:「チョウザメはキャビアだけのイメージだったけど、やっぱり身が美味いのでみんなに知ってもらいたいです」

「キャビア」のイメージが強いチョウザメですが、身まで余すことなく味わうフルコースが完成しました。

村内にある温泉旅館=「星降りの宿やま星(やまぼし)」。フルコース作りに腕を振るったのは料理長の新井通也さんです。

「星降りの宿やま星」新井通也料理長:「チョウザメはコラーゲンが豊富な魚なのでスッポンのような出汁が取れるんですよ」

身の良いところを引き出すために、試行錯誤があったといいます。

「星降りの宿やま星」新井通也調理長:「身が淡泊で何をしてもあってくれて、どんな味付けでも対応してくれる身なので、煮ても焼いても揚げてもいろんな表情を見せてくれる魚だと思っています」

こうして完成したのが、11品もの豪華な会席料理です。
まずは、「キャビアと漬けのチョウザメの親子丼」。

記者リポート:「キャビアの塩味と身のプリプリ感が絶妙にマッチしています」

続いては「チョウザメのタレ焼き」。
囲炉裏を囲んで味わえるため焼き物の香りや滴る油も食欲をかきたてます!

さらに…チョウザメの骨から取った出汁=チョウザメ出汁で食べる「チョウザメしゃぶしゃぶ」。

記者レポート:「出汁にくぐらせることで身も引き締まり、旨みがぐっと引き立ちます。その中に川魚のようなあっさりさも楽しめます」

「星降りの宿やま星」新井通也料理長:「あえて調理法はシンプルにしているので会席料理がおいしかったではなくチョウザメのおいしさに喜んでほしいです」

「星降りの宿やま星」濵光重支配人「食べたことのないチョウザメのおいしさを一度味わってもらって、ぜひ二度三度と来てもらえるような料理を提供したいと思っています」

チョウザメがふんだんに使われているフルコースは、この宿で6月だけの数量限定で味わうことができます。