熊本県益城町で地域住民が主体となって震災遺構を保存する活動が、地域団体としては全国で初めて日本活断層学会の学会賞を受けました。
熊本地震の記憶、記録をつなぐ取り組みです。
根本が裂けた『奇跡の桜』

淡いピンク色の可憐な花。益城町の平田地区で住民から「奇跡の桜」とも言われるベニシダレザクラです。
平田震災遺構保存会 井上美喜男さん「桜の真下を断層が走っていて、突き上げられて、このように割れました」

布田川断層帯のほぼ真上にある桜の木。
9年前の4月16日、この場所は熊本地震で地面が約1メートル動き、根元が大きく裂けました。
井上さん「本当に枯れてもおかしくない」
2010年に福島県三春町から譲り受けたこの桜。今でも木は傾いたままですが、裂け目は、ほとんどふさがり、今年も3月下旬に花を咲かせました。

この桜を震災遺構の一つとして守り、伝える活動をしているのが平田震災遺構保存会。メンバーは地域の住民11人です。
平田震災遺構保存会 濱田雅之会長「災害の恐ろしさから身を守るためにどうしたらいいか、実物を見て感じ取ってもらうための活動です」














