11月のクイーンズ駅伝予選会となるプリンセス駅伝は23日、福岡県宗像市を発着点とする6区間42.195kmで行われ、上位24チームが本大会に出場する。過去に上位通過のないエディオンとユニクロだが、エディオンは世界陸上オレゴン代表の萩谷楓(22)が2年連続3区区間賞候補筆頭に挙げられている。ユニクロは吉川侑美(31)の充実が著しく、3区で萩谷や第一生命グループ・鈴木優花(23)らに対抗する。エース以外も有力選手が育っている両チーム。監督2人は「5位以内で」という目標を掲げるが、トップ通過の可能性もある2チームだ。
■萩谷の成長が現れているプリンセス駅伝
萩谷は高校駅伝の強豪、長野東高から入社して4年目。過去3回のプリンセス駅伝戦績に成長の跡が現れている。
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19年:1区区間1位(22分28秒=当時区間新)
20年:6区区間1位(21分15秒=区間新)
21年:3区区間1位(34分18秒)
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入社1年目(19年)は1500mで日本選手権3位、国体成年優勝と、高校時代に専門としていた1500mで活躍したが、プリンセス駅伝の1区(7.0km)でも区間賞を取った。7月の段階で15分28秒13を出してはいたが、1区での積極的な走りがさらなる飛躍を予感させた。
入社2年目(20年)は7月に5000mで15分05秒78と自己記録を大幅に更新した。新型コロナ感染拡大の影響で適用期間外になってしまったが、東京五輪参加標準記録の15分10秒00を上回り存在感を一気に高めた。
秋に故障があったためプリンセス駅伝は6区(6.695km)に回ったが、リオ五輪代表だった高島由香(34・資生堂)に10秒差をつけて区間賞。翌21年2月の日本選手権クロスカントリー(8km)では、田中希実(23・豊田自動織機)を破って優勝した。
入社3年目の21年も5000mで好記録を連発し、東京五輪代表入りを決めた。そして3年目のプリンセス駅伝は最長区間の3区(10.7km)で区間1位。入社4年目の初10000mで日本選手権2位につなげていった。
■エディオンが3区でトップに立つか?
そして今年のプリンセス駅伝である。他に代表選手は出場しないので、萩谷の3区2年連続区間賞が有力だ。区間2位に20秒、30秒という大差をつければ、世界陸上オレゴンは標準記録を破っていた5000mでの出場だったが、10000mでの代表入りも有望になる。
また、前回1区区間3位の西田美咲(31)は、「同じ流れ」(沢栁厚志監督)で練習を進めている。エディオンが前半をトップで折り返す可能性が高い。
ロンドン・マラソン(10月2日)で2時間21分42秒の日本歴代8位をマークした細田あい(26)を、5区に起用できればエディオンは1位通過濃厚だ。だが沢栁監督は「体の状態を見て、起用するかどうかは直前まで考える」としている。
今年の日本選手権10000m6位の矢田みくに(22)が移籍加入したが、矢田も故障明けということで主要区間ではない区間に回る。
沢栁監督は「去年が6位(プリンセス駅伝過去最高順位)なので、目標は5位です。ウチの年間の流れでプリンセスの時期はよくありませんが、クイーンズ駅伝でそこそこ走ります。プリンセス5位でクイーンズも5位。プリンセス駅伝は控えめな目標だと思われるかもしれませんが、プリンセスで達成感を得てクイーンズに向かいたい」と抱負を話す。
細田や矢田の状態も考えてのことだが、力のあるその2人が予想以上の走りをすれば、エディオンは1位通過ができる戦力だ。
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