ウクライナでの軍事作戦の総司令官に任命された『アルマゲドン将軍』ことセルゲイ・スロビキン航空宇宙軍総司令官。過去にプーチン大統領から勲章をもらっているといいます。一体どんな人物なのか?筑波大学の中村逸郎名誉教授による解説です。

ロシア全土が「警戒体制」に…反戦機運の引き締めで国民へ“開戦宣言”?

ーーロシアに併合された4州に「戒厳令」が出されました。戒厳令が出されると、ロシアが求めることは何でもできるとされていますが、例えばどんなことでしょうか?
「強制的な兵士の動員、財産の窃取、住民の移動の制限などです。財産の窃取は具体的には自家用車を取り上げられて、軍用車として持って行かれる、工場がこれまで半日稼働だったのが、24時間体制になる、怪しい人はどんどん尋問されて、最大30日間身柄を拘束できるというようなことが行われるんですね」

ーー4州だけではなくロシア全土が警戒態勢・開戦を宣言したようなものということでしょうか?
「ロシア全土が『戒厳令』の準備段階に入ったということです。モスクワの私の友人に聞くと非常に怖いということで、これからモスクワ市内でも街を歩いていたら検問が厳しくなったり、怪しい動きをしただけで警察官に連れていかれる可能性もあるということで、モスクワの人たちも緊張が一気に高まったということですね。今ロシア国内で反戦機運が広がっていることに対して、ロシア全土に戒厳令の準備段階であることを宣言することで国内を引き締める狙いもあるわけです」