「2年連続ゼロ」。何のことか分かりますか?これは沖縄県の「ガス室を使用した犬の殺処分数」です。初めて「ゼロ」となった2023年度に続き、2024年度も「ゼロ」達成しました(※速報値)。その「ゼロ」を支える現場を取材しました。

月に数回、県内各地で行われている犬の譲渡会。集まったのは、一度は行き場を失ったワンちゃんたちです。譲渡会を主催するのはNPO法人「ワンズパートナーの会」。この日も、数十匹の犬が新たな“家族”との出会いを待っていました。

▼女の子「このこお手できる?」
▼母親「お迎えするなら家族を探している方を見てみたいと思った」

県動物愛護管理センター

保護犬の多くが一時的に収容される、県動物愛護管理センター。ここでは、飼育放棄や迷子などの理由で行き場を失った犬たちが、一時的に保護されます。

▼動物愛護管理センター 森河隆史 所長「(過去には)年間通じて4回くらい(ガス室の)ボタンを押していますね。犬とかが好きで獣医師になったのでそこは辛かった」

かつて、犬の殺処分数が“人口比で全国最悪”とされていた沖縄。センターが近年譲渡拠点の拡充を進め、収容期間を長くするなど工夫を重ねたことで、2023年度、2024年度と2年連続の“ゼロ”を実現しました。しかし、現在も多くの犬が収容され、スペースは常にひっ迫。命を守れるか綱渡りの状態です。