広島地裁は1日、不正乗車を指摘した駅員に暴行を加えて逃げたとされる永井達也被告(30)に、懲役6年の実刑判決を言い渡しました。

判決によりますと、永井被告は去年11月3日午前0時ごろ、広島市安佐南区のアストラムライン広域公園前駅で、駅員の男性(当時48)から不正乗車を理由に追徴金などを請求する可能性があると伝えられた際、永井被告が逃走しないように全身で制止した駅員に対して、足を振り上げたり、右膝を踏みつけたり、肩を足で蹴る暴行を加えて逃走して、駅員に加療約1年の右脛骨(けいこつ)高原骨折のけがをさせたうえ、追徴金など240円を支払わなかったとされています。

広島地裁の後藤有己裁判長は1日の判決で「駅員から逃げるために脛骨を折るほどの強さで暴行を加えており、酌むべき事情はない身勝手な犯行」と指摘。そのうえで「被害者は駅員業務に未だ復帰できておらず結果は重大」として、懲役7年の求刑に対して、懲役6年の実刑判決を言い渡しました。