ミャンマーのタイとの国境にある特殊詐欺の拠点で日本人が拘束されるなど、国境を越えた組織的詐欺が問題となるなか、タイ警察の幹部が来日し、警察庁の幹部と協議を行いました。

ミャンマーのタイ国境にある特殊詐欺拠点では、今年に入ってから日本人の男が拘束されたほか、日本人の高校生2人が保護されるなど、国境を越えた組織的な詐欺が国際的な大きな課題となっています。

こうした一連の問題を受けて、ミャンマーの国境地帯などでの詐欺捜査を推進しているタイ警察のタッチャイ人身取引対策センター長が来日し、警察庁長官と面会しました。

警察庁 楠芳伸 長官
「詐欺集団は外国を拠点にして日本人をだましている状況にあり、国際的な協力が大変重要になっている」

冒頭、警察庁の楠芳伸長官はこのように述べたうえで、「詐欺対策は国際社会共通の課題だと認識している。これからも日本警察、タイ警察、連携して取り組んでまいりたい」と強調。

タッチャイ氏も「だまされる日本人が減るよう、できる限りの協力をさせていただく」と応じました。

また、面会に先立ってタッチャイ氏は、警察庁の幹部と連携強化をめぐる協議を行いました。協議の中で、双方は国境を越える組織的な詐欺の取り締まりの重要性について認識を共有したほか、双方が把握している詐欺情勢や対策について情報交換を行ったということです。