7日に発表されたコメの平均価格。
5キロあたり4206円と13週連続で値上がりしています。

高止まりが続くコメですが、備蓄米が放出された後も価格は上昇の一途をたどっていて、「令和の米騒動」はまだまだ長引きそうです。

農水省「カギは備蓄米」なのに高止まりはなぜ

井上貴博キャスター:
コメ5キロの平均価格が4000円台になりました。今後どうなっていくのでしょうか。

TBS経済部 田中優衣 記者:
一番気になるのは今後の価格だと思います。今回、農水省側と流通の現場を取材しました。

農水省幹部は、「カギは備蓄米」としています。3月に2回にわたって備蓄米の入札・落札が行われ、これから2回目の放出されていきますが、まだ落札された備蓄米の一部しか出回っていないので、価格が高止まりしてると言われています。

本格的に流通すれば価格に反映され、少しずつ安くなるのではないか、というのが農水省側の見立てです。

8日朝、江藤農水大臣は「これまで2回放出した備蓄米は、1回目は4月10日ぐらいから、2回目も4月末くらいから徐々に市場に並ぶのではないか」との見解を示しています。

放出した備蓄米の一部が、3月下旬からスーパーに並んでいると言われていますが、効果はまだ全然出ておらず、7日に発表された価格に関しても、まだ高止まりが続いている状況です。

農水省幹部側に取材すると、あまり価格には言及していませんが、「来月ぐらいには価格は安定するのではないか」と“「安定」=少しずつ安くなる”のではないか、と話しています。そもそも、備蓄米の放出自体が、流通の改善のためなので、流通が改善すれば、価格も落ち着くのではないかと思います。

コメの価格が安定しなければ、3回目の備蓄米放出の可能性もあるのでは、と言われています。江藤農水大臣も「必要とあれば躊躇なくやる」と言っています。

省内でも3回目の放出に関しては温度感が高く、価格が落ち着くかはこの先を見ないと分かりません。しかし、実際にいまコメの価格が高いので、官邸からも圧がかかっていたりと、取材してても現場間の焦りが分かります。