参加したコメ農家の1人、上越市の天明伸浩(てんみょう・のぶひろ)さん(55)は当日の朝、新幹線に乗って上京し、集会会場に駆け付けました。

―トラクターをみてどうですか。
「いいですね、やっぱりね。にぎやかな感じになりますからね。せっかくなので楽しくやっていきたいと思います」

天明さんが掲げたのは『村なくして米なし』と書かれたプラカードです。

天明伸浩さん(55)
「『農業だけ残ればいい』というようなことを言う人もいるんですけど、村で暮らしてる人がいて、初めておコメができるっていうのはやっぱり伝えたい」

東京都出身の天明さんは上越市吉川地域の農業法人に誘われ、25歳の時に山深い川谷集落に移住し、コメ農家となりました。雪深い山奥に広がる棚田からは星がきれいに見えることから、天明さんは“星の谷”と名付け、コメ作りを続けています。

「学生時代に農業をやろうと思って全国を探したんですけど、米が作りたいということで新潟。たまたま新潟の川谷で離農される人がいるということで、『その場所でどうですか』という話が来たもので」