次に「すてっぷ」部屋の中はぴかぴか

「音が好きなんですよね、エレキといえば」
エレキギターを奏でるのは、「すてっぷ」に住む中岡義仁さん(29)です。幼児期に他者との関りが苦手だったことなどから自閉症と診断され、県内の支援学校に進学。適切な支援を受けるため「ほっぷ」に入居し、3年前に引っ越しました。
(中岡義仁さん)
「会社に入社してから8年間貯めてようやく」
企業の清掃員として働いていて余暇は、趣味のエレキギターやゲームを楽しんでいます。部屋を案内してもらうと・・・

(中岡義仁さん)「こちらがお風呂になります」

部屋の中は、いたるところがぴかぴかに磨かれ、物もきれいに整理整頓されています。
ーもともとは手順書を使って練習していた?
(中岡義仁さん)
「ええ。でも慣れて。もう慣れたのでそれでできるようになった」
自分一人だけでできることがとても多い中岡さん。新しくできる「じゃんぷ」に早く入居したいと話します。
(中岡義仁さん)「自分でできることはやってみようのほうが、自分にも助かるというか、成長できた。もしできたなら引っ越したいというのは希望。本気で自立したいなというのはありますね。それが一番ですね」
一方で・・・

(松浦和輝さん・38歳)「ちょっと不安」
「すてっぷ」を離れるのが不安だと話すのは、松浦和輝さんです。3年前に「すてっぷ」にやってきました。馬術やマラソンなどスポーツが趣味で大会でも活躍するほどの実力です。ただ・・・

ーこれがあると何がわかりやすい?
(松浦和輝さん)「どこ拭くのかがわかりやすい」
ーこれがないと大変ですか?「大変」
松浦さんはいまもトイレ掃除などでは手順書が必要なうえ、料理も自分では作れず、まだ、独り立ちすることは難しい状況。しかし、それでも前に進みたいと話します。
ー次の段階に行きたいという気持ちはありますか?
(松浦和輝さん)
「あります。自立するため。親がなくなったときのことを考えると」
ー自立に向けて頑張るということですね?「はい」