新年度がスタートした1日、各地で入社式が行われました。

人手不足の中、それぞれの企業はどんな戦略で、人材の確保をはかっているのでしょうか。

竹内製作所 竹内敏也社長:「竹内製作所は皆さんの夢を実現する舞台です。ともに素晴らしい未来を築いていきましょう」

坂城町の建設機械メーカー竹内製作所には、過去2番目の採用数となる47人が入社しました。

「インターンシップの時に(社員が)良いものをつくりたいという気持ちで働いているのを感じて(入社を決めた)」

海外への輸出の伸びを背景に売上高は4年連続で過去最高を更新。
それに伴い、採用にも力を入れています。

一方で、進む優秀な技術者獲得の争奪戦。
ライバルには都内の大手企業も含まれ、熾烈をきわめます。

小林修取締役:「人材が当社の発展のもととなる。そういう環境づくりを心掛けている」

竹内製作所では2022年から3年連続でベースアップを実施し、給与はおよそ1.3倍に。今年も昨年並みの引き上げを予定しています。

そして、福利厚生の充実。
多様な価値観をもつ若手社員のニーズに応えるためです。
今年2月、県外からの学生獲得を狙い3棟目の社員寮を造りました。

「今寮に住んでいる。けっこう広めできれいで家賃も安くてその辺はすごくありがたい」

さらに、育休や有休の取得率アップを進めるほか、社員ひとりひとりの研修にも力を入れています。

「(職場に)産休中の人がいてその人がいなくても仕事を回せるし帰ってきても働く場があり頑張り続けられる(環境に魅力を感じた)」

須坂市のオリオン機械でも関連会社を含めて40人が新社会人への一歩を踏み出しました。

「日々熱意と向上心を持って仕事に取り組んでいきます」

入社式では全員が決意表明、去年から始めた取り組みです。

「人の役に立ち感謝される人間になります」
「技能五輪出場に向けて全力で取り組み初出場で優勝します」
「新たなことにも積極的に挑戦し成長していきます」

緊張しながらも思いのこもった決意表明に、太田社長は。

オリオン機械・太田哲郎社長:「挑戦・チャレンジという言葉が非常に多く聞かれましたが、一番のチャレンジ精神は私自身の問題」「挑戦する意欲がない会社というのは、市場から退場せざるを得ない」

入社式の後、新入社員が向かったのは、ロッカールーム。
初めて袖を通したユニフォームの着心地は?

「わくわくしてます」

産業用の冷却装置を主力とするオリオン機械。
人材獲得のため数年前からはインターンシップを年に10回近く実施して仕事の内容や職場の環境を知ってもらうなど工夫し、今年はほぼ計画通りの人数を採用できたということです。

一方、長野市で開かれた自動車販売・ユーグループの入社式。
今年度はエンジニア職を中心に28人が入社しました。

去年、創業100周年を迎えたユーグループでは、101年目となる今年を「新たなる創業期」と位置づけています。

ユーグループ・宇都宮進一社長:「これからの企業はどうしていくんだということを共に考えていける創業年度に入った1期生だという自覚を持っていただきたい」

新入社員を代表して松下日和さんは、「失敗を恐れずに全力でチャレンジしていく覚悟です」と決意を述べました。

新入社員は。

「営業マンとして4月から働くが、車の知識はもちろん、お客様とのコミュニケーションも大事になってきますので、研修期間を経て即戦力になれるような社会人になりたい」

「変化を恐れずに新たなことに挑戦し続けて、周りの人と共に成長していきたいと思います」

新入社員はおよそ10日間の研修を経て各部署に配属されます。