中国軍が台湾周辺で軍事演習をはじめたのに合わせ、中国の海警局もパトロールを行い、船を差し押さえたりする訓練を行ったと発表しました。

中国海警局の朱安慶報道官は1日、複数の艦隊が台湾島の周辺でパトロールを行い、船を調査したり差し押さえたりする訓練を行ったということです。

朱報道官は「台湾は中国の一つの省である」と主張し、「一つの中国の原則に基づき、台湾島を法的に管理・統制するための実践的な行動である」と正当化しました。

去年10月、中国軍が台湾を取り囲む形で軍事演習を行った際にも、中国海警局は4つの艦隊を組み、台湾を一周するようにパトロールを行っていて、中国軍と海警局が連携して訓練することが常態化しています。

一方、中国軍の台湾周辺での軍事演習をめぐって、去年5月の演習は「連合利剣-2024A」、去年10月は「連合利剣-2024B」と名付けられていました。

ただ、今回の軍事演習については名前はついておらず、その理由について中国国防大学の張弛教授は「こうした演習が常態化し、中国軍の東部戦区にとっては日常茶飯事だからだ」という見方を示しました。

中国軍の呉謙報道官も先月、軍が台湾周辺での軍事的圧力を「常態化させている」と発言しており、今後、中国がより一層自らの理屈で軍事演習を行う可能性が出ています。