コメ不足を背景に「パックご飯」の需要が高まっています。パックご飯製造大手のサトウ食品は一部の商品を休売・終売することを発表しました。「新潟県産コシヒカリ」などの主力商品を安定供給するためでパックご飯全体としての数は変わらないということです。
サトウ食品の聖籠ファクトリーです。

新潟と北海道の3つの工場で1日で123万食を製造しているサトウ食品のパックご飯。

このパックご飯の需要がいま高まっているといいます。その理由は…
【サトウ食品 経営企画課 浅川梨乃さん】「昨年の夏から言われているコメ不足による需要で、当社のサトウのごはんも需要が高まっています」

コメの価格高騰が続き、一時期には品薄も…
こうした中、パックご飯を手に取る人が増えているそうです。サトウ食品は、自社農場を持たず、JA全農との取引でコメを確保しているため、その量は決まっています。こうした中、高い需要に応えるためにある決断を下しました。
【一部商品の休売・終売】

今年5月末から休売や終売を予定しているのは全部で22の商品で、商品を絞り込んで安定的に供給することが狙いです。

【サトウ食品 経営企画課 浅川梨乃さん】「終売と休売する商品は主力商品に比べて売り上げが少し落ちているもの、販売の構成比が下回っているものになります」

去年夏から売り上げが1.3倍ほど上がっている主力商品の「県産コシヒカリ」など41の商品は継続し、全体としてのパックご飯の数は変わらないとしています。

一方でSNSなどでは違った捉え方をしている人も…
【サトウ食品 経営企画課 浅川梨乃さん】「サトウのごはんそのものがなくなってしまうという誤った認識をしている人が非常に多く見受けられた」
休売商品の中には「新潟県産コシヒカリ」の名前が入ったものもあり、発表翌日には50件ほどの問い合わせ電話があったということです。また、コメ騒動の時と同様に店舗での買占めやインターネットでの転売も起こったそうです。

【サトウ食品 経営企画課 浅川梨乃さん】「あくまでも当社は主力商品に生産を注力するための前向きな判断となりますので、実際に店頭から全てのサトウのごはんがなくなるというわけでは全くない、安心してお買い求めいただければと思います」
