政権への批難も“どこ吹く風”?アメリカ国内の受け止めは「唖然」

上村彩子キャスター:
この問題、アメリカではどのように受け止められているのでしょうか。
ワシントン 樫元照幸 支局長:
政権の幹部が民間アプリを使って軍事情報をやりとりする、しかも誤って外部の人を招待してしまう。驚きを通り越して唖然としている感じです。
この問題を通じて改めて感じるのが、トランプ政権の開き直りっぷり。過ちを認めることはなく、「機密情報はなかった。だから問題ない」と強弁するだけでなく、報道した編集長を汚い言葉を使って批難しています。
不法移民を強引な手法で国外追放した際に、裁判所からの差し止め命令に従わなかったことも大きなニュースになっています。差し止めた判事を「急進左派で狂っている」「弾劾すべきだ」と批難しています。
大統領選挙で勝利したから何をやってもいい。何かを批判されたら、その人を攻撃して自分たちを正当化するといった動きを強めています。
喜入友浩キャスター:
政権や支持者はどう受け止めているのでしょうか。
ワシントン 樫元 支局長:
トランプ政権はトランプ大統領を応援するような新興メディアを優先して情報を発信しています。だからトランプ大統領の強固な支持者には批判は伝わらず、政権にとって批判は「どこ吹く風」という感じです。
一方で、指摘するメディアに対しては取材機会を制限したり、汚い言葉で批判をしたりすることを繰り返しています。
選挙戦での批判ならまだわかるが、今は政権を担っています。権力を持ちながら「国の言っていることが正しい」「批判している側が間違いだ」という、一方的な発信を繰り返すのは非常に危険なことだと感じています。