捨てる油で空を飛びます。
27日、「SAF」と呼ばれる航空燃料の原料となる家庭から出る使用済み食用油=廃食油を回収する取り組みが、山口県防府市内のスーパーマーケットで始まりました。



取り組みを始めたのは、県内でスーパーなどを展開する「丸久」と日本航空です。

「SAF」とは「持続可能な航空燃料」の略称です。

従来のジェット燃料が原油から作られるのに対し、SAFは揚げ物などで使われた食用油=廃食油が原料となるため、CO2の排出量を8割ほど削減できるとされます。

日本航空では家庭から出た廃食油を回収する取り組みを進めていて、220円の参加費を支払えば何度でも使える回収ボトルがもらえます。

たまった廃食油を防府市内の丸久が運営するスーパー3店舗に設置された回収ボックスに流し込むと、SAFの原料として活用される仕組みです。

日本航空が廃食油の回収をするのは、中四国・九州地方で防府市が初めてです。

丸久 宇佐川浩之 専務取締役
「スーパーはほかの小売りと違って来店頻度が高いお店ですので、家庭でそういったものがたまればすぐにお持ちいただいて回収できる。そういった利便性もあると思います」

日本航空 河端信也 山口支店長
「身の回りにあるものが再利用されるということが世の中にいかに貢献できるか、身近に感じていただきたいというのが私たちの思いです。いつか空飛ぶ飛行機が自分が注いだ廃食油で飛んでるっていうことを見ていただけることを早く実現したいと思っています」



回収ボックスは、アルク防府店、アルク中関店、サンマート右田店に設置されています。