高校女子サッカーの集大成となる、高校女子サッカー選手権。10月16日に県予選の決勝が行われ、初優勝を目指す那覇と3連覇を狙うコザが熱戦を展開。最後の最後にドラマが待っていました。

決勝までの3試合で25得点と、今大会No.1の攻撃力を誇る那覇。1試合平均8得点以上の爆発力で、コザを迎え撃ちます。

一方ディフェンディングチャンピオンのコザ。得点力も3試合18点と申し分なし。県総体では3-0で那覇に敗れており、リベンジに燃えます。

ファーストチャンスは青の那覇でした。前半3分、主軸の一人の比嘉眞子が放ったループシュートは惜しくもバーに嫌われます。

一方のコザは変化を付けたコーナーキックで会場を沸かせれば、オーソドックスな形も見せるなど多彩な攻撃を見せます。

スコアレスで折り返した後半、均衡を破ったのは那覇でした。スルーパスを受けた比嘉眞子がペナルティーエリアの外からそのまま運び、最後はキーパーをかわしてシュート!貴重な先制点を奪い、那覇が一歩リードしますが、この得点がコザの勢いに火をつけます。

後半27分、左サイドから放たれた難しいボールを上手くさばいたのは、コザ高1年の高江洲凛。トラップからの左足一閃。ゴール左に叩き込み、コザが試合を振り出しに戻します。

両者とも拮抗した戦いが続く中、迎えたアディショナルタイム。誰もが延長戦を考えた残り50秒ほどでした。

実況「玉田柔らかなシュートから、キーパー弾いて、どうか決まったか、決まったー」

ディフェンス3人に囲まれながらも、右足を振りぬいた玉田美麻のシュートをキーパーがキープできず、これが劇的勝ち越し弾にとなり、2-1でコザを破り、見事選手権初優勝です。


那覇高 決勝点を決めた玉田美麻選手
「後半に入ってから、やっと1点取れたのに、給水タイムが終わってから同点に追いつかれて、やばいなあと思ったけど絶対に負けないという気持ちで決めた。」
那覇高 金城芽依主将
「全員で攻撃して全員で守って、途中1点を入れられてしまったが、気持ちで負けずに最後にうるまが1点入れることができて、そこが勝利のポイントだと思います。」

惜しくも準優勝となったコザ。九州大会での雪辱を誓います。

コザ高 伊禮美咲主将 
「優勝できなくて本当に悔しかったが、まだ九州大会があるので、この悔しさをバネに戦いたい」
コザ高 比嘉玲選手
「自分が決められなければ勝てたので、九州大会で頑張りたい」

この結果、那覇は沖縄1位で、コザは沖縄2位で11月19日から長崎県で行われる九州大会に出場することが決定。互いのサッカーに磨きをかけ、集大成に挑みます。

「九州大会頑張るぞー!おー!」