コメの価格高騰は主食用の米だけではなく、せんべいなど米菓の原料米にも及んでいます。新潟県内の米菓メーカーも価格高騰と品薄に頭を悩ませています。

「こちらが原料米になります」

積み上げられているのはせんべいなどの米菓に使われる原料米…。新潟市 北区にある栗山米菓の工場の一角です。定番商品の「ばかうけ」は年間の製造量を並べると“地球2周分”になるとか…。しかし、今年は米菓の原料となるコメの確保に頭を悩ませています。

【生産本部 櫛谷文則 本部長】「普段の年に比べると約2倍から2.5倍位の価格で購入しています。それも物(コメ)がなかなか見つからないような状況」

家庭や飲食店などで食べられる主食用のコメが高くなり、米菓の原料となるコメも高騰。

そこに追い打ちをかけているのが原料米の品薄です。

米菓には、粒が小さかったり、割れたりしたコメなどが使われます。ただ、おととしは猛暑の影響で粒が大きくなり、原料米が激減。そして去年も主食用米の品薄で原料米は例年より2、3割減りました。

【生産本部 櫛谷文則 本部長】「価格を上げさせていただいたりして何とか対応してるんですけど、お米に限らずいろいろなものが上がっているので、値上げが追いついていかない」

また、今年は、米価の高騰を背景に加工用米から主食用米に切り替える農家もいるとみられ、原料米はさらに減る見込みとなっています。

こうした中、県やJAグループなどは加工用米を栽培する農家への支援を去年より拡充し、加工用米の栽培を促すことにしています。

米菓の出荷量が全国で最も多く全国の6割ほどを占める“米菓王国”の県内。

“令和の米騒動”は消費者だけでなく、米菓メーカーにとっても試練となりそうです。