マイナンバーカードと運転免許証を一体化させた「マイナ免許証」の運用が、あす(24日)から全国で一斉に開始されます。
行政手続きのデジタル化や利便性の向上を目的に、あすから運用が始まる「マイナ免許証」。マイナ免許証は、マイナンバーカードのICチップに運転免許の種類や有効期限などの情報を記録して一体化させたもので、見た目はマイナンバーカードと変わりません。
あすから運用が開始されますが、マイナ免許証の取得や切り替えは任意で、(1)従来の免許証のみ、(2)マイナ免許証のみ、(3)両方の2枚の、3パターンから選ぶことができます。
マイナ免許証にはいくつかメリットがありますが、その1つは、運転免許証の新規取得や更新時の手数料の安さです。
現在、免許証を新たに取得する場合には、2050円の手数料がかかりますが、▼マイナ免許証は1550円、▼免許証のみの取得は2350円、▼免許証とマイナ免許証を両方取得する場合には2450円。
更新時の手数料は現在2500円ですが、▼マイナ免許証は2100円、▼免許証のみでは2850円、▼両方取得する場合は2950円。マイナ免許証のみの場合は、新規でも更新でも従来の免許証と比べて割安となります。
次に、マイナ免許証を取得している優良と一般のドライバーは、免許更新時の講習をスマートフォンやパソコンを使ってオンラインで24時間いつでも受けられるようになるというメリットもあります。
視力検査や写真撮影など対面で行う必要がある手続きは、これまでと同様に運転免許センターなどで行うということです。ほかにも、マイナ免許証のみを持つ人は、住所や氏名などの変更手続きが必要の場合、役所に変更を届け出れば警察への届け出が不要になります。
一方、マイナ免許証にした際の注意点は紛失した時です。これまでは、免許証を紛失した場合、即日で再交付されていましたが、マイナ免許証は役所でマイナンバーカードの再交付も行う必要があるため、再交付されるまで少なくとも1週間程度を要するとされています。
さらに、カーシェアリングの利用や海外で運転する場合は、従来の免許証が必要とされるケースもあります。
マイナ免許証の券面には、免許証の有効期限などの記載が無いため、警察庁は免許証情報が必要な場合はスマートフォンで免許証情報などを確認できる「マイナ免許証読み取りアプリ」を利用してほしいとしています。
また、いまのシステムでは、マイナ免許証を取得したあとにマイナンバーカードの有効期限がきて更新した場合、免許証と一体化させる手続きを再度やり直す必要があり、二度手間になってしまいます。警察庁によりますと、システムの改善作業は以前から進めていて、今年の秋ごろにはマイナンバーカードを更新すると免許証情報が自動的に記録されるシステムを運用開始できるとしています。
「マイナ免許証」の手続きは原則、ネットや電話から事前の予約が必要で、警察庁は「マイナンバーカードの有効期限が近づいている人は、マイナンバーカードを更新した後に一体化の手続きを検討してほしい」と呼びかけています。
注目の記事
東日本大震災の2日前にM7.3の地震「その時に呼びかけていれば...」反省踏まえ運用スタート『北海道・三陸沖後発地震注意情報』 私たちは何をすべき?【災害担当記者が解説】

【震度6強の地震】初の「後発地震注意情報」を発表 「最悪のケースは3.11」 今後1週間をどう備える?【news23】

「どうした?」突然姿を消した仲間…瞳孔は開き、脈もなく草原に倒れていた 心臓が止まった後 運命を分けた“5分” 熊本

夢のマイホーム建たぬまま...住宅メーカーが"突然破産" 残ったのは2000万円超のローン返済「生活が成り立たない。想像を絶するつらさ」

防災グッズ、ガソリン、連絡手段…「1週間の防災対応」でやるべき備え 初の「後発地震注意情報」発表、去年の「南海トラフ臨時情報」から学ぶ対応

災害用の備蓄品「何日分必要か」実例を紹介 4人家族「飲み水だけで84リットル」他に何が必要か









