「周南の街から映画館の灯を消すな」
この合言葉に関係者が活動を続け映画館の再開に結びつけました。
毎日興業の山門さんは上映に欠かせないデジタル映写機の確保に奔走し去年夏、やっと導入することができました。
立道友和さん。1996年に毎日興業に入社して以来映写技師を務めています。

毎日興業 映写技師 立道友和さん
「映画館がなくなり、やっぱり映画好きとしてはさみしい気持ちはありました。これからお客さんがたくさんはいっていただければうれしいなと思います。(技師として)トラブルがないこと祈って日々過ごします。」
手作業が多かった35ミリの映写機とくらべるとデジタル映写機は少し味気ないと話す立道さん。

映画館の復活を願っていた1人です。
オープンに向けて多くの人に映画館を知ってもらおうと子どもたちが集まって再開する映画館のエントランスをペイントするイベントも開かれました。
企画したのは大橋さんらの運営協力会議です。
イベントの運営費は、クラウドファンディングで募りました。
運営協力会議が、去年11月から再開への協力を求め162万5000円が集まりました。
支援金は、こうしたイベントなど映画館のPRに利用します。
およそ60人の小・中学生らが参加し周南市の空と海をイメージした青を基調に塗っていきます。
付き添いの保護者も映画館の再開に期待しています。
お母さん
「映画館再開については活気がまたあっていいと思います」
お父さん
「昔このテアトルぼくが小さいころとか来たことがあったんでそれが再開されるというのはとてもいいことだなあと思いますし子どもが塗った壁も出来ましたんでぜひ見にきたいなあと思います」
参加者は、映画館に再びいぶきを吹き込むかのように色を塗っていきました。
シネマ・ヌーヴェル運営協力会議 大橋広宣代表
「みなさんがこの映画館の復活の歴史のいちページを刻んでいただいたと思っております。ほんとうにありがとうございます」
上映する映画はシネコンで上映されないような作品を中心に芸術性が高いアート系の作品をかけていくことにしています。
毎日興業 シネマ・ヌーヴェル 山門功 支配人
「詳しいかたは監督が好きだったりこの脚本家だったりだったら見たいとかそういったコアのかたが周南地区には結構いらっしゃいます山口県内も結構いらっしゃると思うんですその人たちの要望に応えれればいいなと思っております」
客席は92席
毎日興業が運営し2週間ごとに作品をいれかえる予定です。
ただ映画館の運営を安定的に継続できるようにこのホールをイベントやライブ、また講演会などにも活用し、新しい映画館のスタイルを目指しています。
今月7日、いよいよオープンの日。
山門さんも準備をすすめながらお客さんの入りを気にします。
シネマ・ヌーヴェル 山門功 支配人
「実はきのうあまり寝られなくて朝の4時からここに来てやっております何かしとかないとちょっと落ち着かないんで」
最初の映画の上映時間は81分訪れた観客は11人でした。
上映を見終わった人男性
「街の人たちと距離の近い映画館になってくれたらなと思いますね」
映画館には今後、アルコールも提供できるカフェの設置も検討され賑わいがうまれる施設にしていきたいと話します。
シネマ・ヌーヴェル運営協力会議 大橋広宣 代表「この映画館がほんとうに周南地域の山口県のみなさんのほんとうに文化の糧というか心のよりどころになるような映画館になるように私たちもしっかりサポートしていきたいと思っています」
シネマ・ヌーヴェル 山門功 支配人
「徳山の街も新しくなりますしまた映画館で盛り上げていきたいというのもありますしまあ昭和の映画館ですからそれを生かしてみなさんが楽しんでいただけるような娯楽施設になればと思っております」

映画を愛する人たちの思いが結集し周南市に13年ぶりに復活した映画館。
「映画館で映画を見る」楽しさを伝えられる施設になればとの願いが込められています。