松任谷由実さん「消息を絶ったニュース。思わずストーリーを写し取った」

 冒険家・植村直己さんのことを思って松任谷由実さんが作詞した『星のクライマー』。どのようにして誕生したのでしょうか。(聞き手:MBSアナウンサー古川圭子)

――植村直己冒険館に来られた松任谷さんにお会いできるとは思いませんでした。
(松任谷由実さん)「ありがとうございます。来てみかったです。とても」

――植村直己さんと松任谷さんを繋いだのが『星のクライマー』ですが、作詞したきっかけは?
(松任谷由実さん)「きっかけは植村直己さんがマッキンリーで消息を絶ったというニュースで、ちょうどそのときにどういう詩を書こうかと思って、思わずストーリーを写し取ったっていう感じですね」

――植村さんは単独で挑戦が多かったのがとても印象的で、そこは強い方だなと思うんです
(松任谷由実さん)「1人でなければ体験できないこともあると思います。チームでではなく、それがお好きだったというのか、誰も見たことのないところに行きたい、立ちたいっていう欲求のほうが、苦難よりも上回ってたかなと思います。」

――『植村直己冒険館』や『星のクライマー』についてメッセージをお願いします
(松任谷由実さん)「もう、植村直己さんの生まれ育った土地に来るだけで、伝えたかった何かが感じられるような場所です。今のこの世界情勢で、この混とんとした危うい世の中で、気持ちを正されるような言葉が、生きた言葉がたくさんちりばめられていました」