オウムの子どもたち 職員に“敵意”

「にっきちょう」と書かれた学習ノート。児童相談所に保護された子どもたちが残した日記です。子どもの1人の記述は、5月15日から始まっていました。
「にっきちょう」より
「テレビや新聞でオウムのことを見た。マスコミや警察はひどいと思った。デッチあげもいいかげんにしろ」(5月15日)
「なにもかくことがない」(5月19日)

職員はコメントを返します。
職員(5月19日)
「本当に何も書くことないの?言いたい事書けばいいんじゃないかな」

子ども(5月20日)
「はやくオウムにかえせ」

元県中央児童相談所職員 保坂三雄さん
「我々は敵ですから。“現世”というんですけどね。“現世”的なものを我々が吹き込むことに対しては、敵意を持つんでしょうね」
“敵意を持っていた”というオウムの子どもたち。保坂さんたちは、ある信念で向き合います。
元県中央児童相談所職員 保坂三雄さん
「まず受け入れる、受容する。これが第一。これは揺るがなかった。そうやってとにかく信頼関係をつくることが第一だなというふうに考えました」
