オウムの子どもたち 長期的フォローは行われず

小川彩佳キャスター:
そしてオウムに対する苛烈な眼差しの中で、子どもたちの人生が続いていきました。

オウムの子どもたちを社会復帰させるために、国も動いていたのですが、その研究は1年ほどで終了してしまったということです。当時の研究班のメンバーである山梨県立大学大学院の奥山眞紀子眞紀子特任教授によりますと、「さらに研究を続けていれば、子どものことも考える必要があると社会に問う事ができたと思う」と指摘しています。

トラウデン直美さん:
世界の全てだと信じさせられていたものが180度変わることは、子どもの繊細な心にはとても大きなことだと思います。1年間の研究で関わった皆さんは、心を尽くして対応されていたと思いますが、その後ももっとできることはあったのではないかと感じます。宗教二世で悩み、苦しんでいる方たちに対するサポートの礎が、その頃に出来ていたのではないかと思ってしまいます。

小川キャスター:
30代、40代になった当時の子どもたちの今の人生が、幸せなものであってほしいと心から願います。