19日、石川県の公立高校では入試の合格発表がありました。喜びの春を迎えた人もいます。一方で、努力が及ばず涙をのんだ人もいます。高校入試に臨んだ中学生にとっては、人生で初めての大きな挫折であることも少なくありません。
目の前に突きつけられた現実。そのつらさは味わった本人にしかわかりません。
本人は、そしてその親は現実にどう向き合って行けばよいのでしょうか?専門家に聞きました。
石川県のような地方であれば公立高校入試が人生で初めての受験であることが多く、志望校に合格できなかった時の受験生自身には、怒りや悲しみ、自己肯定の低下など様々な感情が出てくることが多いものです。
大人から見れば「長い人生では1つの通過点」、そういわれればそうかも知れません。ですが、短い人生経験しかない中学生には、大きな挫折、そうそうに現実を素直に受け止められることは難しいものです。
金沢市で心理カウンセラー養成を行う一般社団法人カウンセラーカレッジ石川の代表理事で公認心理師の森辰美さんは、「つらい、くやしい気持ちを抱えている受験生自身がそれを乗り越えるために、まず、何でも話せる存在の人、家族や特に親しい友人に話してみること、話せない、話したくない時は、今の自分の気持ちを正直に紙に書き出してみることで心のつらさは軽くなる」と話します。
カウンセラーカレッジ石川 代表理事・公認心理師 森辰美さん
「話すときに大切なのは自分の気持ちや感情を『そうだね』って聞いてくれる人、受け止めてくれる人に話すこと。心の中のたまっていることは、言葉に出すことで消化されます。話したりしにくい場合は、自分の気持ちを紙に書き出してみる。こうすることでも心の負担は軽くなるといわれます。心理学の世界ではカタルシス効果といわれるものです。」