値上がりの余波 新米は予約完売

新米作りを始めている栃木県内の農家。今年は140トンのコメを収穫予定ですが、すでに予約で完売しているといいます。

岡田農園 岡田伸幸さん
「今までは売り先が決まっていたということがなかったので、作って売れればいいなという感覚だったが、今年は何とか作らなきゃいけないなという感覚になっています」

そば畑を田んぼに作り替え、今年はさらに5トン収穫を増やす予定だという岡田さん。コメの価格は下がらないとみています。

岡田農園 岡田さん
「大手集荷業者も備蓄米が放出されるのを前提に動いているようなので、コメの買取価格に変動はない。やはり生産者が減少している。根本的な解決方法は難しい」

影響は主食の「ご飯」以外にも…

仕込みの最盛期を迎えている熊本県内の米焼酎「球磨焼酎」の酒蔵。コメには「主食用米」のほか、酒などの原料となる「加工用米」がありますが、この「加工用米」の価格が2倍以上に高騰しているというのです。

深野酒造 深野誠一 社長
「蔵によっては全然入らないとか、3倍くらいの値段で買ったとか、いろんな話が出ている」

日本食に欠かせない味噌。コメと麦の合わせ味噌をつくるこちらの企業も、「加工用米」の高騰で打撃を受けています。

フンドーダイ 山村脩 社長
「想像を超える金額・価格の高騰。食用米に比べて加工用米は価格が低い関係で、農家が生産する量はさらに少ない。それが不作だったということがあり、去年(2024年)はものすごく影響が出た」

食卓に大きな影響を与えるコメの価格。備蓄米は今週、落札した業者に引き渡されます。