性別適合手術などジェンダー医療を受けた前後にどのような変化が現れたかを当事者に聞く新しい評価ツールの研究で、富山大学医学部の学生2人が15日、日本GI(性別不合)学会の優秀演題賞を受賞しました。医学部の学生による研究が学会で受賞するのは珍しく、今後はジェンダー医療の臨床現場での使用にむけた道筋として期待されるほか、国内での認定施設などで活用される予定です。

日本GI学会の優秀演題賞を受賞したのは、富山大学医学部医学科5年生の細井遊布さんと、ズッカーマンまやさんの2人の研究です。

2人が取り組んだ「GENDER-Q(日本語翻訳版)の妥当性研究」は、性別不合の当事者が性別適合手術などジェンダー医療を受けた前後でどのような変化が起きているのか、当事者の視点で評価する国際的な評価ツールです。

2人は、おととしから富山大学の形成再建外科・美容外科の佐武利彦教授の指導のもと、主にカナダのマクマスター大学が作成した英語版 GENDER-Q を日本語に翻訳し、国内の施設でも使用できるよう内容を分析、まとめました。