特に多いのが身元引受人としての依頼

更生保護活動で中心的な役割を担っているのが、「保護司」と呼ばれる人たち。

宮崎市清武町に住む野本修二さんは、6年前に保護司となり、およそ100人の更生に携わってきた。

(保護司・野本修二さん)「期待を外してしまう人たち(再犯者)のほうが多いので、それでもこの人たちのためにもしくは被害者を増やさないためにと思えば(保護司を)やらなければいけないのかなと」


保護司は、主に、保護観察を受けている人の社会復帰のサポートや地域の人たちに理解を求める活動に携わっている。野本さんのもとには県内外の受刑者から支援を求める声が届き、特に多いのが身元引受人としての依頼だ。

「あと4か月で満期となります。少しの間、私を置いていただけませんか」
「私の気持ちは一択です。どうか引き受け方、お願い申し上げます」

こうした身寄りのない受刑者に対し、野本さんは、一時的な住居支援も行っている。


(保護司・野本修二さん)「(刑務所は)長崎、京都、宮崎、宮崎、宮崎、大分。行き当てがないからこの人たちも必死で、身元引受(人)がいないと、中での教育も受けられない。帰る先がないと仮釈放も認められない。一生懸命早く出ようと思って頑張っている」

更生保護活動になくてはならない保護司の存在だが、活動はすべてボランティア。
保護司の数は不足し、県内の平均年齢は66.7歳と、なり手不足が深刻化している。


(宮崎保護観察所・上田陽介 企画調整課長)「みなさん気持ちはあるが、仕事・子育て・介護・孫育てでなかなか時間が取れないという人が多くいる。興味を持ったら相談だけでもありがたく思っている」


再犯を防ぎ、もう一度やり直せる社会へ。立ち直りを支援する人たちの粘り強い対応が続いている。

立ち直りの支援者たちが共通して語っていたのが、社会復帰の難しさ。刑を終えたあと社会に戻る環境をどう整えていくのか、支援のあり方が問われている。