東日本大震災についての出前授業が14日、宮城県利府町の中学校で行われました。震災を伝える活動に取り組む団体が、実体験を基にした紙芝居を通して当時の状況や経験を伝えました。
利府中学校で行われた出前授業には、2年生およそ150人が参加しました。授業を行ったのは七ヶ浜町の向洋中学校の卒業生でつくる団体「きずなFプロジェクト」で、震災当時の様子を伝える紙芝居を上演しました。

この紙芝居は、津波で家族を亡くしたプロジェクトのメンバーの実体験を基に作られました。参加した中学2年生は、震災の前後に生まれた世代で、生徒たちは真剣なまなざしで授業に参加していました。
参加した生徒:
「授業や家族から(震災について)話を聞くことがあったが、こんなに詳しく聞くことはなかったので、よい学びになった」
「実体験やほかの人の話を聞いたうえで、自分もより命について考えようと思いました」

きずなFプロジェクト 紀野國七海さん:
「大人子ども限らず、東日本大震災を伝えることで、大きな地震があった時に私たちを思い出して自分の身を守るきっかけづくりになってほしい」
この団体は、2019年から県内の幼稚園や小中学校を中心に紙芝居を上演していて、今後も震災伝承活動を続けていくということです。