チーム創設メンバー 田口舞 選手
「正直驚きました、行くものだと思っていたので。驚いたのと、なんで?っていうのが先に来てしまって」

2024年、プロ化を目指して新リーグを発足する日本ハンドボールリーグ。
しかしラ・ティーダを運営するザ・テラスホテルズはコロナ禍での経営環境の悪化やチームの認知度の低さを理由にことし、新リーグへの申込みを、見送りました。

東長濱秀作 監督
「会社の方針は方針なんだけど、その後の彼女たちのハンドボール活動をどうやって守っていかなきゃいけないのか、ということは考えましたね。一番頭をよぎったのはチームが自然消滅していくんじゃないかって」

様々な条件がある新リーグ。中でも入会金と年会費の予定額は現在のリーグに比べ5倍から10倍以上に跳ね上がり、強豪チームを含む男女7チームが申込みを見送るなど不透明な状況が続いています。
ただそんな中でも続く今シーズンの戦い。

田口舞 選手
「まずこのチームで自分がどれだけ力を出せるかとか、そういうところでチャレンジをしていこうという、そういうのでモチベーションを下げるのは、それこそプロのすることじゃないよって…沖縄のために頑張るとか、っていうことに関しては全然関係のない話だと思ったので」

上地涼奈 選手
「一番はこのチームが残って、このチームでみんなで戦うことが一番理想で、それを考えた上で、今シーズン自分たちがやれることをやらないと、自分たちが変えないとって」
自分たちにできるのは、トップリーグに値するプレーを見せること。
リーグ参戦2年目で未だホームで勝利がないチームはその存在意義を高めるため、勝利が求められる試合に挑みました。

同点で折り返した試合は後半。
県出身の上地が連続得点。上地は高卒後1年間日本リーグでプレーするも挫折。
4年のブランクを経て、ラ・ティーダでの復活をかけています。

「応援してもらうためには勝たないといけないので…」 しかし…その上地が、相手ディフェンスと激しく接触口から流血するアクシデントで止血のためコートから離れます。
すると相手に連続ゴールを許し、残り15分で最大4点差をつけられたラ・ティーダ。

コートには上地が戻ってきました。
上地選手「自分の意志で行けますっていうのを伝えて。人に判断してもらうより自分でそれを伝えて、の方がいいかなと思って」
決して諦めない選手たちは同点に追いつくと…

残り38秒。
コートの外に出たボールは、、ラ・ティーダボール。
スローインから上地の逆転シュート!!

観客「うれしすぎ、よかったです、勝ちました」
決勝ゴールを決めたのは上地でした。

上地涼奈 選手
「自分が求められている役割は地元選手としてもですし、一選手としてもきょうははっきりわかって臨んでいたので、負けたくないって一心で技術うんぬんじゃなくて最後は本当に気持ちで、シュートを打ち込みました。1年前だったら多分いけないですって不安とか弱気な自分とか、責任をとりたくない自分とかの方が大きかったので、そこは確かに変わったかな」

苦難の中でも成長を見せる選手たち。
チームの存在意義を高めるために、奮闘する日々が続きます。