◇《工事区間にはトンネル17本“もぐら新幹線”ゆえの問題》

矢萩尚太郎アナウンサー(2016年取材)
「速い速い、これが北海道新幹線の本気!時速260キロです」
計画では札幌~東京間の所要時間は4時間55分。札幌~新函館北斗間は1時間を切る57分です。夢のような速達性を実現するのはトンネルです。新函館北斗から札幌までの212キロの距離のうち、トンネルは17本、8割がトンネルとなっています。

麻原衣桜記者(3月13日・北海道小樽市)
「小樽の朝里川温泉付近です。この辺りから新幹線がトンネルに入り、JR札幌駅付近の石山通から顔を出すということです」
小樽と札幌の間は、ほとんど地下を走ることから“もぐら新幹線”とも呼ばれますが、このトンネルが開業遅れの理由の一つになっています。

想像を超える巨大で強固な岩盤。一方では、軟弱で脆く、工事に危険が伴う地盤。最新のトンネル工事の進ちょく状況をまとめた資料には、すでに3、4年ほど工事が遅れていることを示す部分が目立ちます。
専門家らはこの先、さらに想定外のトラブルが起きた場合、開業時期は2038年度末から数年単位で遅れる可能性があることも指摘しています。
