慰霊碑に刻まれた言葉、込められた願いとは…

2024年7月、庁舎は町有化されました。
これを機に高橋さんら元職員による実行委員会が発足、賛同した300人以上から寄付を得て慰霊碑を建立しました。

夫を亡くした遺族:
「これからは職員と一緒によりよい町になるため、名前だけでも礎になってほしい」
兄を亡くした遺族:
「ほっとしたというか、やっと形として残すことができた」

慰霊碑には高橋さんら元職員が犠牲となった仲間に向けた追悼の言葉も刻まれました。

南三陸町元職員 高橋一清さん:
「町職員としての使命感のもと、町民の避難活動に携わり、非業の最期を遂げた39名の仲間のことを私たちは決して忘れません」

南三陸町元職員 高橋一清さん:
「やっと完成できて、少しは我々の中でも報われたという気持ちがある」

14年がたち、ようやく建てることができた慰霊碑。
そこには、犠牲になった仲間への思いそして、安全な町になってほしいという強い願いがこめられています。

南三陸町によりますと、職員のおよそ6割が震災後に入庁していて、当時を経験した人は少なくなってきているということです。
高橋さんは、「あの日の出来事を後世に伝え、災害に強い町になるための礎にしてほしい」と話していました。