震災で大きな被害を受けた宮城県女川町に追悼のモニュメント「女川いのちの広場」を整備した田村孝行さんと妻の弘美さん。


七十七銀行女川支店に勤めていた長男の健太さん(当時25)は、津波に流されて支店から3キロほど先の海で遺体で見つかりました。

田村弘美さん:
「せめて11日は近くに行ってあげたいじゃない」
弘美さんは、毎年、銀行の遺族らと共に海に出て、健太さんら行員が流された沖合で献花をしています。

田村弘美さん:
「3人が見つかったあたりが、支店があった場所から直線で3キロほど流されたあたり」

いまだ見つかっていない健太さんの同僚は8人。弘美さんは、健太さんや行方不明の行員を思い手を合わせます。
田村弘美さん:
「早く帰ってきてね」
孝行さんと弘美さんはあの日の出来事を伝え、企業の安全管理の徹底を呼びかける活動を続けています。

田村孝行さん:
「命がけの宿題を解けるまでがんばる」

田村弘美さん:
「皆さんと会って話して力をいただいて、明日からの生活や活動にいきいきと生活できるパワーをいただいた」

震災から14年。2人の命を守る活動は続きます。