東日本大震災の発生から、11日で14年となります。福島県内では、各地で追悼の式典が開かれ、沿岸部では行方不明者の捜索も行われます。

【中継・浦部智弘アナウンサー】
東京電力福島第一原発から6キロほど離れた浪江町の請戸地区です。請戸地区では、津波で多くの人が犠牲となり、一時は、原発事故による避難区域となりました。

福島県内の震災による死者は1605人、今も196人の行方がわかっていません。警察は午後、沿岸部で一斉捜索を行う予定です。いわき市平薄磯地区の寺では朝から多くの人が墓参りに訪れ、花や線香を手向けていました。

夫と義母を津波で亡くしたいわき市民(70代)「やはりこの日が来るのはつらいです。孫の顔を見ないでいったのが悔しい。見せられなかったのが残念です」

福島第一原発では去年11月に、2号機で、溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」を試験的に取り出し、早ければ3月中に2回目の取り出しが行われます。一方で、東電では、事故後30年から40年を目標としている『廃炉』のゴールについて議論すらできていないのが現状です。

さらに、除染で出た土は、大熊町と双葉町にまたがる中間貯蔵施設で一時保管されていて、2045年までに県外で最終処分することが法律で決まっていますが、その見通しは立っていません。

原発周辺には、いまも避難指示が解除されていない地域もあり、2万4000人あまりが県内外に避難しています。震災から14年、福島の復興は、まだ道半ばです。