110番通報の新たなシステムについてです。
通報する人が現場の映像や画像を警察に送信できるというシステムの試験運用が、今月から全国で始まっています。
県内で、1日におよそ160件、年間およそ6万件の通報がある110番。今月から、新しいシステムの試験運用が始まっています。

(宮崎県警察本部通信指令課 岡本哲司理事官)
「通報者の目の前で起きている現場の状況について、映像や画像の送信を受けることで、視覚による現場の確認や情報収集を行うことが可能になります」

110番通報を受けた警察が映像などが必要と判断すると通報者のスマホにショートメッセージが届きます。
そこから通報者が映像や画像を送信するシステムです。

(長友幸生記者)
「目の前で事故が起きたという想定で、110番通報をしてみます」
目の前の状態やけが人の有無などを伝え、警察が映像が必要だと判断すると・・・
(通信指令室)
「110番で映像を送っていただけると助かります。ご協力をいただけますか?」
(長友幸生記者)
「はい」
スマートフォンに「警察です」と書かれたショートメッセージが届き、URLが送られてきました。


そして、伝えられたアクセスコードを入力し、「GPS機能で通報者の位置情報を取得すること」などに同意すると映像の送信が始まります。


(通信指令室)
「今、事故現場の状況が届いております。もう少し右を映していただけますか」
これまでの音声だけではなく映像や画像を送ることができるこのシステム。
通報者が撮影した映像は通信指令室だけではなく、現場に向かう警察官にも、リアルタイムで共有されます。



(宮崎県警察本部通信指令課 岡本哲司理事官)
「より迅速、かつ的確に現場状況を把握し、必要な警察力を現場に投入し、早期に事件・事故への対応を図ろうという趣旨で導入されました。警察が初動対応をする多くの現場での活用が期待できます」
事故だけではなく、災害や行方不明者の捜索など、多くの現場での活用が期待されるこのシステム。来年4月から本運用が始まります。

(スタジオ)
撮影に夢中になって事故などに合わないように、通報者自身の安全確保にも注意しなければいけません。
また、リアルタイムでの撮影だけではなく、通報前に撮っていた写真や映像も送ることができるようになっています。