金沢城公園「二の丸(にのまる)御殿」の整備工事の起工式が9日行われ、金沢城の中枢を占める城内で最も重要な建造物の復元作業がスタートしました。

午前10時から行われた二の丸御殿・整備工事の起工式には、馳知事をはじめ関係者およそ80名が出席しました。


二の丸御殿の復元は藩士の公務の場である「表向(おもてむき)」の主要部およそ1000坪が対象で、整備工事ではまず現場を保護するための仮設の建物である「素屋根(すやね)」の建設を来年度末までに行います。


その後、御殿本体の玄関や虎の間の着工に入ることにしており、一連の整備工事の様子は映像モニターで公開されることになっています。

馳知事は式辞の中で、「史跡・金沢城の復元整備の集大成となる二の丸御殿の復元により、県の個性ある質の高い文化にさらなる厚みが加わるものと確信している」と話し、復元整備に期待を寄せていました。

県では御殿の柱や屋根の下地などの躯体工事を2030年度までに完了させ、その後数年をかけて仕上げや装飾作業を行う方針です。