3月13日に開幕する大阪・関西万博。世界から注目を集める場所で、青森県産品が提供されます。それが、県産米・青天の霹靂を使ったおにぎりです。コメの生産者は、青天の霹靂の魅力を世界に発信したいと意気込んでいます。

20年ぶりに日本で開催される国際博覧会「大阪・関西万博」。4月13日の開幕に向けて、会場の設営が進んでいます。

この万博で企画されているのが、特製のおにぎりの販売です。これまでに試作品を開発しながら一般客に提供するプレイベントを開き、準備が進められてきました。

そのなかで採用が決まったのが、青森県のブランド米「青天の霹靂」です。

6か月間の会期中で、最初の1か月使うことになりました。生産したのは青森市のコメ農家・山田正樹さんです。

万博に「青天の霹靂」を提供 山田正樹さん
「びっくりしたのと同時に名誉に感じました。(青天の霹靂は)おかずを選ばないと言われていて、どんなごはんのお供にも合うような、さっぱりとしたコメなんです。そういうことでおにぎりにもふさわしい品種になっています」

おにぎりの販売をするのは、大手炊飯器メーカーの「象印マホービン」です。おにぎりは万博向けに開発した具材を月替わりで変えて提供するため、これまでに日本各地でワークショップを開いてきました。

2024年5月には青森県内でワークショップを行い、青森ならではのおにぎりの具材を研究しました。そこで誕生したのが、帆立とりんごの漬物をバターで炒めたものです。

青天の霹靂で握り、4月13日から1か月、万博で販売されます。

ワークショップに参加していた山田さんの妻・五月さんは、その味に太鼓判を押します。

山田さんの妻 五月さん
「どういう味になるんだろうと、みんなワクワクしながら見てました。食べたらおいしかったです。(大阪万博で)絶対うけると思います。おいしいですので、ぜひ食べてほしいです」

青森市で6代続くコメ農家の山田さんは、2015年から「青天の霹靂」を栽培。そのコメは、天皇陛下が1代で1度だけ臨む大がかりな儀式「大嘗祭」の献上米に選ばれました。

こうした実績が評価され、山田さんの「青天の霹靂」は万博でも採用が決定。1か月間販売するおにぎり12種類のすべてに使われることになり、大阪へ約2トンを発送する予定です。

万博に「青天の霹靂」を提供 山田正樹さん
「青森にもこんなにおいしいコメがあるというのを改めて日本中・世界中に発信できればうれしい。世界中に自分のコメのおいしさを発信するのが元々夢だったので、その夢がかなったという感じですね」

山田さんが丹精込めて育てた「青天の霹靂」が、万博に訪れた国内外の人の胃袋をがっちりと掴むことになりそうです。