新年度を前に、この3月は進学や転勤で引っ越しをする人が増える時期です。物価高が続く中で、ことしの引っ越し料金はどうなっているのでしょうか?

6日朝、愛知県一宮市で行われていた引っ越し。

(引っ越しスタッフ)
「きょうはこの後2件ある。繁忙期に入るので盛況」

新年度を前に、この時期は繁忙期にあたります。

国土交通省などによりますと、引っ越し作業はあす(8日)から混雑、さらに3月15日から4月6日までが特に混み合う予想です。

名古屋に本社があるアーク引越センターの場合、「引っ越し閑散期」の6月や11月と比べて今月は倍近い申し込みが入っているということです。

(アーク引越センター名古屋北支店 猪原一広 支店長)
「今の受注率としては、ほぼ90%以上埋まっている」

一方で、気になる「引っ越し料金」についてですが…

引っ越し料金の比較サイトの調査によると、繁忙期の3月に引っ越す場合の相場は、移動距離や運ぶ量にもよりますが、家族での引っ越しは去年までの3年間で7万円ほどの増加。上昇傾向にあります。

では、ことしの引っ越し料金については?

(アーク引越センター名古屋北支店 猪原一広 支店長)
「(ことしの料金は)多少上がってくる見込み。肌感覚では、(去年より)5%くらい上がっている」

ことしは去年の相場をさらに上回ると見ている背景には、燃料費や資材費の高騰に加え、人件費の問題も…。

(アーク引越センター名古屋北支店 猪原一広 支店長)
「勤務時間や人件費、(長距離だと)やはりガソリン代、資材費もかかってくるので、地元付近で回っていた方が効率がいい」

アーク引越センターは少しでもコストをおさえつつ、ドライバーの休憩時間を確保するため、3年ほど前から東京方面など長距離の引っ越し依頼の受注を減らしているといいます。

こうした中で迎えたことしの繁忙期は…

(アーク引越センター名古屋北支店 猪原一広 支店長)
「私たちの(受注数の)限界もあるので、お断りをさせていただくこともある。(繁忙期から)ずらしてもらえたらお買い得に提案できると思う」

国土交通省やトラック協会は、出来れば繁忙期を避けて5月以降の引っ越しを検討するよう呼びかけています。