絶滅のおそれがある動植物を記載したレッドデータブックとやまが5日改訂され「ゲンゴロウ」や「タガメ」など53種の絶滅が確認されました。また絶滅が危惧される動植物として「フクロウ」や国の天然記念物「コクガン」など新たに198種が追加され、初めて1000種を超える1052種の動植物が選定されました。

現在のレッドデータブックとやまは発行されてから10年以上が経っていることから、富山県が有識者を集めた検討委員会で見直しを進めてきました。

現行の「レッドデータブックとやま」10年以上が経過

5日は最終回の会合が開かれ改訂版のレッドデータブックでは「ゲンゴロウ」や「タガメ」「二ホンアシカ」など53種の絶滅が確認されました。

改訂版で53種の絶滅が確認された
5日の検討委員会（最終回）　富山市

そして絶滅が危惧される動植物は、現行版よりも198種多い1052種の動植物が選定されました。1000種を超えるのは初めてです。

このなかでは、新たに「フクロウ」などが生存の基盤が脆弱な「準絶滅危惧種」に選ばれたほか、絶滅の危機に瀕している「絶滅危惧I類」には、冬鳥として県内に飛来する国の天然記念物「コクガン」が選ばれました。

フクロウ　（準絶滅危惧種に追加）
コクガン　絶滅危惧I類（国指定天然記念物）

選定種が増えたことについて富山県の自然保護課は、開発や外来種の持ち込みといった人間活動の影響や地球環境の変化などを主な要因として挙げています。

県は改訂版についてことしの7月末までにウェブサイトでの公開を目指します。