2024年夏のコメの品薄感から始まった“令和のコメ騒動”。
その原因の一つとされるのが、コメの集荷業者などによる買い付け競争です。
全国のスーパーのコメの価格も右肩上がりで上昇。農水省によりますと、1月には5kg当たり4000円に迫り、前年同月の1.9倍・2000円程高くなっています。

しかし、コメの価格上昇に伴って農家の収入も増えているかと思いきや、決してそうではないと、南魚沼市のコシヒカリ農家・高村良一さんは教えてくれました。
「農家の方は昨年の秋のうちに、もうみんな販売してますので…」
「その後に米価が上がろうが、農家としたらほとんどメリットがないのが現実。農家サイドももうちょっと儲かるんだったら良いんですけど、農家は全然儲かっていない状態です」

2024年は、秋に農家が販売したあとに業者の買い付け競争で価格が高騰したため、国内トップブランドである『魚沼コシヒカリ』の産地でも、値上がりの恩恵は十分受けられていないといいます。
こうしたなか農水省は、10日から手始めに、21万トンの政府備蓄米の入札を実施。
【江藤拓 農林水産大臣】
「流通が滞っている、スタックしているこの状況を、なんとしても改善したいという強い決意の数字…」

備蓄米は早ければ3月下旬にも店頭に並ぶ見通しで、これによって価格が落ち着くかどうかが注目されています。