飯田市と静岡県浜松市を結ぶ三遠南信自動車道の工事の中で、最難関とされた「青崩峠(あおくずれとうげ)トンネル」の本体工事が完了し、2日、トンネル内で完成式が行われました。

静岡県との県境にある全長およそ5キロの「青崩峠トンネル」。

飯田市と静岡県浜松市を結ぶ三遠南信自動車道の工事の中で最大の難所といわれていました。

その理由は主に2つ。

1つが、世界最大級の断層ともいわれる中央構造線と並走していて、地質がもろいこと。

もう1つが地表からの深さが最大で610メートルにもおよび、土の重みなどによる圧力が大きいこと。

そのため「難攻不落の峠」として慎重に工事が進められてきました。

2019年4月に着工し、2023年5月に貫通。

その後も工事が続けられ、着工からおよそ6年経った2月に完成しました。

開通すれば、40分ほどかかっていた道のりをおよそ7分で通行可能に。

2日の完成式には、市長や地元の住民などおよそ120人が出席し、工事の完了を祝いました。

飯田市 佐藤健市長:
「信州の南の玄関口ということになりますので、静岡県側、太平洋側の人たちが大勢来るのではないかと期待をしますので、そういった方々にしっかり信州を楽しんでもらえるように受け入れ側としての準備を進めたい」

飯田国道事務所によりますと今後、トンネル内の電気設備などの工事を行い、開通を目指します。