岩手県大船渡市で発生した山林火災は27日も消火活動が続けられています。山林火災の現場からは男性1人の遺体が見つかりました。住宅などの建物の延焼は80棟以上に上っています。

26日午後1時すぎ大船渡市赤崎町合足で「田んぼが燃えている」と近くにいた人から消防に通報がありました。
市は午後2時すぎに合足地域と綾里地区の合わせて873世帯2114人に避難指示を出し、市内7か所に避難所を開設しました。

27日午後4時45分現在で3306人が避難しています。
火は乾燥した空気と西寄りの強風の影響で合足地域から北東へ短時間で燃え広がり、大船渡市によりますと26日午後5時時点で600ヘクタール以上が焼けました。

また三陸町綾里小路の住民15人が孤立し、警察や海上保安庁の船が出動し救出にあたったほか、夜には勢いよく燃え上がる炎が確認されました。
県内のみならず緊急消防援助隊東北各県の応援も入っての消火活動が続けられましたが、綾里地区の民家を中心に84棟に被害が出ている可能性があります。

また警察は27日午前7時10分ごろ、三陸町綾里小路の県道で道路の脇に倒れている男性1人の遺体を発見しました。
火災に巻き込まれた可能性があり身元の確認が進められています。
27日午前6時半には26日強風のためにできなかったヘリコプター9機による散水も始まりました。

地上では1200人規模で消火活動も続けられていますが、日中も山林から大量の煙が上がるのが確認され、鎮圧には至っていません。