物価高騰の影響が親子連れで人気の施設にも及んでいます。愛媛県立とべ動物園の入園料が、4月から一部値上げされることになりました。大人の年間パスポートは1500円から2000円に引き上げられます。

およそ140種、600点あまりの生き物が展示され、西日本有数の動物園として親しまれている愛媛県立とべ動物園。

園の経営を直撃しているのが、動物たちに食べさせる膨大な量のえさです。

えさ代は、数年前に年間5000万円かかっていたといいます。

それが、野菜価格の高騰や円安による輸入牧草の実質値上がりなどで、年間1000万円ほど増えそうだということです。

佐々木善基副園長
「まずは今キャベツが高くなっていますよね。1玉100円くらいだったものが3倍くらい。300円くらいになっていますので、動物さんに与える野菜もかなりひっ迫しています」

また、今回値上げされるのは、大人と高齢者の入園料です。

新料金は、大人が現在の500円から600円に、65歳以上の高齢者も200円から300円になります。

また年間パスポートも、大人が1500円から2000円に、高齢者は500円から1000円になります。

8年ぶりとなる今回の値上げ、高騰しているのはえさ代だけではありません。

燃料費の高騰も負担だといいます。

サイ舎で夜間に使うジェットヒーターは、一晩で灯油36リットルを使うため、影響は小さくありません。

また、開園37年目を迎える施設の老朽化にも対応が必要な時期がきています。

佐々木副園長
「野菜や果物が少しずつではありますが高騰しております。また37年目を迎えるにあたって老朽化が著しくみられます。そういったところの修繕費も必要になってきますので、ご来園のみなさまにはご理解をいただきたいと思います」

とべ動物園は、家族連れの負担増に配慮して、高校生や小中学生の入園料は据え置いたと説明しています。

一方、子ども2人を連れて来園した女性は…。

――年間パスポートが2000円になる
親子で来園
「全然大丈夫です。4回くれば元がとれると思ったら、子どもたちも動物が好きなので全然2000円でも」

値上げは4月からで、有料のえさやりイベントなども料金が引き上げられる予定です。