13年前、京都府亀岡市で無免許で居眠り運転の乗用車が集団登校の小学生の列に突っ込み3人が死亡した事件。娘を亡くした父親が警察庁主催の講演会に登壇し、「命を大切に思う運転について考えてほしい」と強く訴えました。

小谷真樹さん
「他人事ではなく自分事として捉えてほしい。生きている今を大切な人とともに過ごす時間は当たり前じゃない」

25日、警察庁が開催した講演会で登壇し、命の大切さや被害者支援の重要性を強く訴えた小谷真樹さん。

2012年4月、京都府亀岡市で当時18歳の少年が無免許で居眠り運転する乗用車が集団登校中の小学生の列に突っ込み、児童ら3人が死亡、7人が重軽傷を負った事件で、娘の真緒さん(当時7)を亡くしました。

小谷さんは言葉に詰まりながら、病院に運ばれた真緒さんの当時の状況を振り返ったうえで、命を大切に思って運転してほしいと呼びかけました。

小谷真樹さん
「少し顎の骨が砕けて、口元とかが歪んでしまっている。そして、鼻や口から血を噴き出し、顔が傷だらけの状態になっている真緒が横たわっていました。ハンドルを握るドライバー全てが命のことを大切に思い、ハンドルを握り続けていたら、今まで奪われなくて済んだ命がどれだけあっただろうと思います。命を大切に思う運転について考えてほしい」

警察庁の若田英長官官房審議官は講演会の冒頭で、「被害者1人1人に寄り添った途切れない支援と、支援の輪を社会全体に広げていくことが欠かせない」としたうえで、犯罪被害者の政策をより一層充実したものにしたいと述べました。